御宿かわせみ/平岩弓枝

筆者が子供の頃からずっと読んでいる時代小説の一つ、「御宿かわせみ」をご紹介。

平岩弓枝さんも御年83歳ながら、長寿連載なのですよね。ひとつのシリーズを数十年に渡って連載されるパワーには本当に感服です。

ちなみに筆者はアラサー世代なのですが、母(アラ還間近)と一緒にこのシリーズを読んでおり、その更に上の祖父母が母と同じ世代の頃にはドラマ化されたりなんだり、まあ親子三世代に渡って楽しませてもらっているシリーズです。世代を問わずに楽しめる娯楽ってなかなかないので、そういった意味でも貴重かも。

御宿かわせみは、平岩弓枝の連作時代小説シリーズで、江戸時代末期を舞台にした旅籠「かわせみ」を舞台にした人情捕物帖。

旅籠かわせみの女主人「るい」と、その幼なじみ「東吾」の周辺で起きる事件や珍事などを描いた時代小説ですが、巻数は34巻におよぶことや、何度かドラマや舞台化されていることから、人気の高さがうかがえますよね。

ちなみにシリーズとしては「るい」がメインの「御宿かわせみ」シリーズ計34巻と、時代が明治時代に移りその子どもたち世代を主人公とした「新・御宿かわせみ」シリーズ計4巻があります。

どこか情緒を感じさせる時代の描写や、登場人物たちの個性の強さや特有の泥臭さなどが感じられ、平岩弓枝の幼少時代の記憶を紡いでいる様が伝わってきて面白い。なにより、登場人物の生々しさというか、キャラクター設定がしっかりとなされていることもあって、感情移入しやすいんですよね。結構読み飛ばしがちな、あとがきにも折にふれて幼少時代の記憶の断片について語られることがあるので、時代背景がブレないところが読みやすさにつながっているのかも?だいたい1話完結、長いと1冊くらいの内容なので、スキマ時間にささっと読みきれるのもおすすめポイントでしょうか。

すごくどうでもいい個人的な主張なのですが、読めば読むほど東吾さんの男前っぷりに、近頃の日本男子の草食っぷりったらなんなのかと嘆かずにはおれない!!!!!!w東吾さんが実在したら惚れますよ。畝さんもすごくいい人なんですけど、やっぱり東吾さん派。

新刊待ち遠しいけど、1年に1冊出るかどうかのシリーズなので首を長くしてお待ちしてます平岩弓枝先生!

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