累 —かさね—

およそこの世のものとは思えぬ醜悪な容姿を持つ少女・累(かさね)。彼女はその容姿ゆえ、周りの者から苛烈なイジメを受けていた。そんな彼女に、亡き母が遺した一本の口紅。その口紅が累の運命を大きく変えていく——。

あらすじ

「伝説の女優」の名をほしいままにした故人『淵 透世』の娘・淵 累は、母とは似ても似つかない醜い顔が原因で、周囲の人間から心無い仕打ちを受け続けてきた。
小学校の学芸会の演劇でクラスメイトらから屈辱を受けた累は、生前の母の言葉を思い出して母の形見の口紅を塗り、いじめを首謀する美少女に口づけをした結果、顔が入れ替わったことで口紅の力を知る。
その後もいじめられながらも、口紅の力で舞台に立つことや美貌から得る喜びを経験した累は、18歳を目の前にしたある日、母の協力者・羽生田 釿互と出会う。そして彼に導かれるまま口紅の力を利用し、女優の才能を開花させていく。
一方、父の束縛から解放された本物の淵透世の娘・野菊は、自身と母を不幸へ追い遣った女性・誘を恨み、彼女の娘・累への復讐を誓う。偶然、女優・丹沢 ニナとして活躍する累と知り合った野菊は、表向きは親友を演じながらも水面下では少しづつ追い込んでいく。

感想

醜い自分を最後まで受け入れられず人生に絶望した累が自分の最大の欠点を補うことの出来る口紅を手にしたことから始まる復讐劇です。学校でいじめられ続ける陰鬱なシーンの連続から始まり、他人顔を奪うことでコンプレックスを捨て、執念とも呼べる努力により女優としての才能を開花させていく過程が秀逸です。

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