11人いる!

あらすじ(参照元:ウィキペディア

宇宙大学の受験生である主人公タダトス・レーン(タダ)は、最終テストである実技試験(協調性のテスト)として、筆記試験の成績に基づいて組まれた10人チームのメンバーとなり、漂泊中と仮定して外部との連絡を断たれた宇宙船・白(はく)号の乗員として53日間船内にとどまるよう言い渡される。だが白号に乗り込んでみると、そこにいたのはなぜか1人多い11人。大学側に事態を知らせようにも連絡手段は司令室(ブリッジ)に設置された非常用赤ボタンのみであり、押せばチーム全員が不合格になってしまう。試験合格のため、11人は互いに疑念を抱きながらも規定の53日間を過ごすことに決める。
11人目という不測の存在を抱えつつも試験は順調であるかのように見えたが、白号の軌道が公転軌道から外れて恒星「青」に近づいていくというアクシデントにより、船内温度が徐々に上昇。さらに船内温度が40℃に達すると、船内に繁茂している野生化した電導ヅタに起因する死亡率93パーセント、空気伝染の伝染病・デル赤斑病が発生する可能性があることが判明し、11人はこの危機を回避するための行動を迫られる。
暑さと伝染病への不安が疑心を煽り、一時はタダを11人目として殺害しようとする騒ぎにまで発展するが、各人の機転や努力で互いに協力し合えるようになり、遂に白号の軌道変更とワクチン抽出に成功する。しかし45日目を迎えたところでフロルが発症したため、タダたちは棄権を申し出ることを決め、非常用ボタンを押した。
ところが試験終了後、実は11人目とは53日目までに非常用ボタンを押させるために大学側が仕組んでいた受験用のワナであり、受験生70チーム全てが1人多く組まれていたという事実が明かされる。11人目による妨害工作と予定外のアクシデントにもかかわらず全チームの中で最長期間を耐えたタダたちのチームは首席合格と通知され、彼らはそれぞれの未来へと旅立っていくのだった。

萩尾望都大先生のSF作品の代表作です。
萩尾先生はポーの一族やトーマの心臓といった耽美的な作品以外にもこの作品のように重厚なSFも書いておりそれぞれが面白いところに私ブッダは非常に尊敬の念を抱いております。
ぜひ読んでください。